作者さくいん |
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歌人 |
よみがな |
歌番 |
和歌 |
あ |
赤染衛門 |
あかぞめえもん |
59 |
やすらはで寝なましものを小夜更けて 傾くまでの月を見しかな |
|
(飛鳥井雅経)→参議雅経 |
あすかゐまさつね |
94 |
みよし野の山の秋風小夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり |
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安倍仲麿 |
あべのなかまろ |
7 |
天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも |
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在原業平朝臣 |
ありわらのなりひらあそん |
17 |
千早ぶる神代もきかず龍田川 からくれなゐに水くくるとは |
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(在原行平)→中納言行平 |
ありわらのゆきひら |
16 |
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとしきかば今かへり来む |
い |
伊 勢 |
いせ |
19 |
難波潟みじかき芦のふしの間も あはでこの世を過ぐしてよとや |
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伊勢大輔 |
いせのたいふ |
61 |
いにしへの奈良の都の八重桜 今日九重に匂ひぬるかな |
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和泉式部 |
いづみしきぶ |
56 |
あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな |
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殷富門院大輔 |
いんぶもんいんのたいふ |
90 |
見せばやな雄島のあまの袖だにも 濡れにぞ濡れし色は変らず |
う |
右 近 |
うこん |
38 |
忘らるる身をば思はず誓ひてし 人の命の惜しくもあるかな |
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右大将道綱母 |
うだいしょうみちつなのはは |
53 |
歎きつつひとりぬる夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る |
え |
恵慶法師 |
えぎょうほうし |
47 |
八重むぐらしげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋はきにけり |
お |
大江千里 |
おおえのちさと |
23 |
月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身ひとつの秋にはあらねど |
|
(大江匡房)→権中納言匡房 |
おおえのまさふさ |
73 |
高砂の尾の上の桜咲きにけり 外山の霞たたずもあらなむ |
|
凡河内躬恒 |
おおしこうちのみつね |
29 |
心あてに折らばや折らむ初霜の おきまどはせる白菊の花 |
|
(大伴家持)→中納言家持 |
おおとものやかもち |
6 |
かささぎのわたせる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける |
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大中臣能宣朝臣 |
おおなかとみのよしのぶ |
49 |
御垣守衛士のたく火の夜はもえ 昼は消えつつものをこそ思へ |
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小野小町 |
おののこまち |
9 |
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに |
|
(小野篁)→参議 篁 |
おののたかむら |
11 |
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよあまのつり舟 |
か |
柿本人麻呂 |
かきものとのひとまろ |
3 |
あしひきの山どりの尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかもねむ |
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鎌倉右大臣 |
かまくらのうだいじん |
93 |
世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも |
|
河原左大臣 |
かわらのさだいじん |
14 |
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れそめにしわれならなくに |
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菅 家(菅原道真) |
かんけ |
24 |
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに |
き |
喜撰法師 |
きせんほうし |
8 |
我が庵は都のたつみしかぞすむ 世を宇治山と人はいふなり |
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儀同三司母 |
ぎどうさんしのはは |
54 |
忘れじの行末までは難ければ 今日をかぎりの命ともがな |
|
紀 貫之 |
きのつらゆき |
35 |
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞむかしの香ににほひける |
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紀 友則 |
きのとものり |
33 |
久かたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ |
|
清原深養父 |
きよはらのふかやぶ |
36 |
夏の夜はまだよひながら明けぬるを 雲のいづこに月やどるらむ |
|
清原元輔 |
きよはらのもとすけ |
42 |
契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波こさじとは |
く |
(九条良経)→後京極摂政前太政大臣 |
くじょうよしつね |
91 |
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む |
け |
謙徳公(藤原伊尹) |
けんとくこう |
45 |
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな |
こ |
皇嘉門院別当 |
こうかもんいんのべっとう |
88 |
難波江の芦のかりねの一夜ゆゑ 身をつくしてや恋ひわたるべき |
|
光孝天皇 |
こうこうてんのう |
15 |
君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ |
|
皇太后宮大夫俊成(藤原俊成) |
こうだいごうぐうのだいぶとしなり |
83 |
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる |
|
後京極摂政前太政大臣(藤原[九条]良経) |
ごきょうごくせっしょうさきのだじょうだいじん |
91 |
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む |
|
小式部内侍 |
こしきぶのないし |
60 |
大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立 |
|
後徳大寺左大臣 |
ごとくだいじのさだいじん |
81 |
ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞのこれる |
|
後鳥羽院 |
ごとばいん |
99 |
人も惜し人も恨めしあぢきなく 世を思ふゆゑにもの思ふ身は |
|
権中納言敦忠 |
ごんちゅうなごんあつただ |
43 |
逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり |
|
権中納言定頼 |
ごんちゅうなごんさだより |
64 |
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木 |
|
権中納言定家 |
ごんちゅうなごんていか |
97 |
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ |
|
権中納言匡房(大江匡房) |
ごんちゅうなごんまさふさ |
73 |
高砂の尾の上の桜咲きにけり 外山の霞たたずもあらなむ |
さ |
(西園寺公経)→入道前太政大臣 |
さいおんじきんつね |
96 |
花さそふあらしの庭の雪ならで ふりゆくものは我が身なりけり |
|
西行法師(佐藤義清) |
さいぎょうほうし |
86 |
なげけとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな |
|
坂上是則 |
さかのうえのこれのり |
31 |
朝ぼらけ有明の月と見るまでに 吉野の里にふれる白雪 |
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相 模 |
さがみ |
65 |
恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ |
|
前大僧正行尊 |
さきのだいそうじょうぎょうそん |
66 |
もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし |
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前大僧正慈円 |
さきのだいそうじょうじえん |
95 |
おほけなくうき世の民におほふかな わが立つ杣に墨染の袖 |
|
左京大夫顕輔 |
さきょうだいぶあきすけ |
79 |
秋風にたなびく雲の絶え間より もれ出づる月の影のさやけさ |
|
左京大夫道雅(藤原道雅) |
さきょうだゆみちまさ |
63 |
今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな |
|
(佐藤義清)→西行法師 |
さとうのりきよ |
86 |
なげけとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな |
|
猿丸大夫 |
さるまるだゆう |
5 |
おく山に紅葉ふみわけなく鹿の 声きく時ぞ秋はかなしき |
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参議 篁 |
さんぎたかむら |
11 |
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよあまのつり舟 |
|
参議 等 |
さんぎひとし |
39 |
浅茅生のをののしの原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき |
|
参議雅経(藤原[飛鳥井]雅経) |
さんぎまさつね |
94 |
みよし野の山の秋風小夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり |
|
三条院 |
さんじょういん |
68 |
心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな |
|
三条右大臣 |
さんじょううだいじん |
25 |
名にしおはば逢坂山のさねかづら 人に知られでくるよしもがな |
し |
式子内親王 |
しきし(しょくし/のりこ)ないしんのう(のりこ) |
89 |
玉の緒よ絶なば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする |
|
持統天皇 |
じとうてんのう |
2 |
春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山 |
|
寂蓮法師 |
じゃくれんほうし |
87 |
むらさめの露もまだひぬまきの葉に 霧立のぼる秋の夕暮 |
|
従二位家隆 |
じゅにいいえたか |
98 |
風そよぐならの小川の夕暮は みそぎぞ夏のしるしなりける |
|
俊恵法師 |
しゅんえほうし |
85 |
夜もすがらもの思ふ頃は明けやらで ねやのひまさへつれなかりけり |
|
順徳院 |
じゅんとくいん |
100 |
百敷や古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり |
す |
周防内侍 |
すおうのないし |
67 |
春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ |
|
(菅原道真)→菅 家 |
すがわらのみちざね |
24 |
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに |
|
崇徳院 |
すとくいん |
77 |
瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ |
せ |
清少納言 |
せいしょうなごん |
62 |
夜をこめて鳥のそら音ははかるとも 世に逢坂の関はゆるさじ |
|
蝉 丸 |
せみまる |
10 |
これやこの往くもかへるも別れては 知るも知らぬも逢坂の関 |
そ |
僧正遍昭(良岑宗貞) |
そうじょうへんじょう |
12 |
天津風雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ |
|
素性法師 |
そせいほうし |
21 |
今来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな |
|
曽禰好忠 |
そねのよしただ |
46 |
由良のとをわたる舟人かぢをたえ 行く方も知らぬ恋の道かな |
た |
待賢門院堀川 |
たいけんもんいんのほりかわ |
80 |
ながからむ心も知らず黒髪の 乱れて今朝はものをこそ思へ |
|
大納言公任(藤原公任) |
だいなごんきんとう |
55 |
滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ |
|
大納言経信(源経信) |
だいなごんつねのぶ |
71 |
夕されば門田の稲葉おとづれて 芦のまろやに秋風ぞ吹く |
|
大弐三位(藤原賢子) |
だいにのさんみ |
58 |
有馬山猪名のささ原風吹けば いでそよ人を忘れやはする |
|
平 兼盛 |
たいらのかねもり |
40 |
しのぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで |
|
(平仲子)→周防内侍 |
たいらのなかこ |
67 |
春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ |
|
(高階貴子)→儀同三司母 |
たかしなのたかこ |
54 |
忘れじの行末までは難ければ 今日をかぎりの命ともがな |
|
(橘永愷)→能因法師 |
たちばなのながやす |
69 |
あらし吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川のにしきなりけり |
ち |
中納言朝忠(藤原朝忠) |
ちゅうなごんあさただ |
44 |
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし |
|
中納言兼輔(藤原兼輔) |
ちゅうなごんかねすけ |
27 |
みかの原わきて流るる泉川 いつみきとてか恋しかるらむ |
|
中納言家持(大伴家持) |
ちゅうなごんやかもち |
6 |
かささぎのわたせる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける |
|
中納言行平(在原行平) |
ちゅなごんゆきひら |
16 |
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとしきかば今かへり来む |
て |
貞信公(藤原忠平) |
ていしんこう |
26 |
小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ |
|
天智天皇 |
てんぢてんのう |
1 |
秋の田のかりほの庵のとまをあらみ 我がころも手は露にぬれつつ |
と |
道因法師(藤原敦頼) |
どういんほうし |
82 |
思ひわびさても命はあるものを 憂きに堪へぬは涙なりけり |
|
(徳大寺実定)→後徳大寺左大臣 |
とくだいじさねさだ |
81 |
ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞのこれる |
に |
二条院讃岐 |
にじょういんのさぬき |
92 |
わが袖は潮干にみえぬ沖の石の 人こそ知らね乾く間もなし |
|
入道前太政大臣(藤原[西園寺]公経) |
にゅううどうさきのだじょうだいじん |
96 |
花さそふあらしの庭の雪ならで ふりゆくものは我が身なりけり |
の |
能因法師 |
のういんほうし |
69 |
あらし吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川のにしきなりけり |
は |
春道列樹 |
はるみちのつらき |
32 |
山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬもみぢなりけり |
ふ |
藤原清輔朝臣 |
ふじわrらのきよすけあそん |
84 |
ながらへばまたこの頃やしのばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき |
|
(藤原顕輔)→左京大夫顕輔 |
ふじわらのあきすけ |
79 |
秋風にたなびく雲の絶え間より もれ出づる月の影のさやけさ |
|
(藤原朝忠)→中納言朝忠 |
ふじわらのあさただ |
44 |
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし |
|
(藤原敦忠)→権中納言敦忠 |
ふじわらのあつただ |
43 |
逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり |
|
(藤原敦頼)→道因法師 |
ふじわらのあつより |
82 |
思ひわびさても命はあるものを 憂きに堪へぬは涙なりけり |
|
(藤原家隆)→従二位家隆 |
ふじわらのいえたか |
98 |
風そよぐならの小川の夕暮は みそぎぞ夏のしるしなりける |
|
藤原興風 |
ふじわらのおきかぜ |
34 |
誰をかも知る人にせむ高砂の 松もむかしの友ならなくに |
|
(藤原賢子)→大弐三位 |
ふじわらのかたいこ |
58 |
有馬山猪名のささ原風吹けば いでそよ人を忘れやはする |
|
(藤原兼輔)→中納言兼輔 |
ふじわらのかねすけ |
27 |
みかの原わきて流るる泉川 いつみきとてか恋しかるらむ |
|
(藤原公任)→大納言公任 |
ふじわらのきんとう |
55 |
滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ |
|
(藤原伊尹)→謙徳公 |
ふじわらのこれただ |
45 |
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな |
|
(藤原定家)→権中納言定家 |
ふじわらのさだいえ(ていか) |
97 |
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ |
|
(藤原定方)→三条右大臣 |
ふじわらのさだかた |
25 |
名にしおはば逢坂山のさねかづら 人に知られでくるよしもがな |
|
(藤原定長)→寂蓮法師 |
ふじわらのさだなが |
87 |
むらさめの露もまだひぬまきの葉に 霧立のぼる秋の夕暮 |
|
(藤原定頼)→権中納言定頼 |
ふじわらのさだより |
64 |
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木 |
|
藤原実方朝臣 |
ふじわらのさねかたあそん |
51 |
かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを |
|
(藤原実定)→後徳大寺左大臣 |
ふじわらのさねさだ |
81 |
ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞのこれる |
|
(藤原忠平)→貞信公 |
ふじわらのただひら |
26 |
小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ |
|
(藤原忠通)→法性寺入道前関白太政大臣 |
ふじわらのただみち |
76 |
わたの原漕ぎ出でて見れば久かたの 雲ゐにまがふ沖つ白波 |
|
(藤原定家)→権中納言定家 |
ふじわらのていか(さだいえ) |
97 |
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ |
|
(藤原俊成)→皇太后宮大夫俊成 |
ふじわらのとしなり(しゅんぜい) |
83 |
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる |
|
藤原敏行朝臣 |
ふじわらのとしゆきあそん |
18 |
住の江の岸による波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ |
|
(藤原雅経)→参議雅経 |
ふじわらのまさつね |
94 |
みよし野の山の秋風小夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり |
|
藤原道信朝臣 |
ふじわらのみちのぶあそん |
52 |
明けぬれば暮るるものとは知りながら なほ恨めしきあさぼらけかな |
|
(藤原道雅)→左京大夫道雅 |
ふじわらのみちまさ |
63 |
今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな |
|
藤原基俊 |
ふじわらのもととし |
75 |
契りおきしさせもが露を命にて あはれ今年の秋も去ぬめり |
|
藤原義孝 |
ふじわらのよしたか |
50 |
君がため惜しからざりし命さへ ながくもがなと思ひけるかな |
|
(藤原良経)→後京極摂政前太政大臣 |
ふじわらのよしつね |
91 |
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む |
|
文屋朝康 |
ふんやのあさやす |
37 |
白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける |
|
文屋康秀 |
ふんやのやすひで |
22 |
吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ |
ほ |
法性寺入道前関白太政大臣(藤原) |
ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん |
76 |
わたの原漕ぎ出でて見れば久かたの 雲ゐにまがふ沖つ白波 |
み |
源兼昌 |
みなもとのかねまさ |
78 |
淡路島通ふ千鳥の鳴く声に 幾夜ねざめぬ須磨の関守 |
|
(源実朝)→鎌倉右大臣 |
みなもとのさねとも |
93 |
世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも |
|
源 重之 |
みなもとのしげゆき |
48 |
風をいたみ岩うつ波のおのれのみ 砕けてものを思ふころかな |
|
(源経信)→大納言経信 |
みなもとのつねのぶ |
71 |
夕されば門田の稲葉おとづれて 芦のまろやに秋風ぞ吹く |
|
(源融)→河原左大臣 |
みなもとのとおる |
14 |
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れそめにしわれならなくに |
|
源俊頼朝臣 |
みなもとのとしよりあそん |
74 |
うかりける人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを |
|
(源等)→参議 等 |
みなもとのひとし |
39 |
浅茅生のをののしの原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき |
|
源宗于朝臣 |
みなもとのむねゆきあそん |
28 |
山里は冬ぞさびしさまさりける 人めも草もかれぬと思へば |
|
壬生忠見 |
みぶのただみ |
41 |
恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか |
|
壬生忠岑 |
みぶのただみね |
30 |
有明のつれなく見えし別れより 暁ばかりうきものはなし |
む |
紫式部 |
むらさきしきぶ |
57 |
巡りあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月かな |
も |
元良親王 |
もとよししんのう |
20 |
わびぬれば今はた同じ難波なる 身をつくしても逢はむとぞ思ふ |
や |
山部赤人 |
やまべのあかひと |
4 |
田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ |
ゆ |
祐子内親王家紀伊 |
ゆうしなしんのうけのきい |
72 |
音にきく高師の浜のあだ波は かけじや袖の濡れもこそすれ |
よ |
陽成院 |
ようぜいいん |
13 |
つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる |
|
(良岑玄利)→素性法師 |
よしみねのはると) |
21 |
今来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな |
|
(良岑宗貞)→僧正遍昭 |
よしみねのむねさだ |
12 |
天津風雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ |
り |
良暹法師 |
りょうぜんほうし |
70 |
寂しさに宿を立ち出でてながむれば いづこもおなじ秋の夕暮 |