「おくのほそ道」俳句一覧表
「おくのほそ道」の旅で詠まれた発句(俳句)のうち、芭蕉の句は51句です。あなたの好きな句、心に響く句はどれですか。
「俳句すごろく」で俳句の詠まれた土地を訪ねると、旅でのエピソードを知る事ができます。
あなたの思いや体験と重ね合わせて、おすすめの一句を選び推薦する理由をまとめてみましょう。
旅の月日 地名 俳 句  俳句のよみ方 季語(季節) 備考
1 元禄2年
3月(5月)
深川 草の戸も住み替わる代ぞ雛の家  くさのとも すみかわるよぞ ひなのいえ 雛(春)
2 3/27(5/16) 千住・草加 行春や鳥啼魚の目は泪  ゆくはるや とりなきうおの めはなみだ 行春(春)
3 3/29(5/18) 室の八島
4 3/29(5/18) 鹿沼 ◆コラム「松尾芭蕉ってどんな人?」芭蕉のプロフィールと俳号
5 4/1(5/19) 日光 あらたふと青葉若葉の日の光  あらとうと あおばわかばの ひのひかり 若葉(夏)
剃り捨てて黒髪山に衣更  そりすてて くろかみやまに ころもがえ 衣更(夏) 曾良の句
暫時は滝に籠るや夏の初  しばらくは たきにこもるや げのはじめ 夏の初(夏)
6 4/2(5/20) 玉生 ◆コラム「芭蕉と一緒に旅した曾良ってどんな人?」曾良のプロフィール
7 4/3(5/21) 那須野 かさねとは八重撫子の名成るべし  かさねとは はえなでしこの ななるべし 撫子(夏) 曾良の句
8 4/3(5/21) 黒羽 夏山に足駄を拝む首途哉  なつやまに あしだをおがむ かどでかな 夏山(夏)
9 4/5(5/23) 雲厳寺 木啄も庵はやぶらず夏木立  きつつきも いおはやぶらず なつこだち 夏木立(夏)
10 4/16(6/3) 高久 ◆コラム「芭蕉の旅の出会いベスト3」
11 4/19(6/6) 殺生石 野を横に馬牽向よほとゝぎす  のをよこに うまひくむけよ ほととぎす ほととぎす(夏)
12 4/20(6/7) 芦野 田一枚植て立去る柳かな  たいちまい うえてたちさる やなぎかな 田植(夏)
13 4/21(6/8) 白河の関 卯の花をかざしに関の晴着かな  うのはなを かざしにせきの はれぎかな 卯の花(夏) 曾良の句
14 4/22(6/9) 須賀川 風流の初や奥の田植うた  ふうりゅうの はじめやおくの たうえうた 田植うた(夏)
世の人の見付けぬ花や軒の栗  よのひとの みつけぬはなや のきのくり 栗の花(夏)
15 5/1(6/17) 浅香
16 5/2(6/18) 忍ぶの里 早苗とる手もとや昔しのぶ摺り  さなえとる てもとやむかし しのぶずり 早苗とる(夏)
17 5/2(6/18) 医王寺 笈も太刀も五月にかざれ帋幟  おいもたちも さつきにかざれ かみのぼり 帋幟(夏)
18 5/2(6/18) 飯塚温泉
19 5/4(6/20) 笠島 笠島はいづこ五月のぬかり道  かさしまは いづこさつきの ぬかりみち 五月(夏)
20 5/4(6/20) 岩沼 桜より松は二木を三月越し  さくらより まつはふたきを みつきごし
21 5/7(6/23) 仙台 あやめ草足に結ん草鞋の緒  あやめぐさ あしにむすばん わらじのお あやめ草(夏)
22 5/8(6/24) 壺の碑
23 5/8(6/24) 末の松山
24 5/9(6/25) 塩竃
25 5/9(6/25) 松島 松島や鶴に身をかれほととぎす  まつしまやつるにみをかれ ほととぎす ほととぎす(夏) 曾良の句
26 5/9(6/25) 瑞巌寺
27 5/10(6/26) 石巻
28 5/11(6/27) 登米 ◆コラム「芭蕉の旅のエピソード」①~④
29 5/13(6/29) 平泉 夏草や兵どもが夢の跡  なつくさや つわものどもが ゆめのあと 夏草(夏)
卯の花に兼房見ゆる白毛かな  うのはなに かねふさみゆる しらがかな 卯の花(夏) 曾良の句
30 5/13(6/29) 中尊寺 五月雨の降りのこしてや光堂  さみだれの ふりのこしてや ひかりどう 五月雨(夏)
31 5/15(7/1) 尿前の関 蚤虱馬の尿する枕もと  のみしらみ うまのばりする まくらもと 蚤(夏)
32 5/17(7/3) 尾花沢 涼しさを我が宿にしてねまる也  すずしさを わがやどにして ねまるなり 涼しさ(夏)
這出よ飼ひ屋が下の蟾の声  はいいでよ かいやがしたの ひきのこえ 蟾(夏)
眉掃きを俤にして紅粉の花  はゆはきを おもかげにして べにのはな 紅粉の花(夏)
蚕飼ひする人は古代の姿かな  こがいする ひとはこだいの すがたかな 蚕飼(夏) 曾良の句
33 5/27(7/13) 最上川
舟番所
◆コラム「江戸時代の俳諧ってどんなもの?」歌仙のしくみ
34 5/27(7/13) 立石寺 閑さや岩にしみ入蝉の声  しずかさや いわにしみいる せみのこえ 蝉の声(夏)
35 5/28(7/14) 大石田 五月雨を集めて早し最上川  さみだれを あつめてはやし もがみがわ 五月雨(夏)
36 6/3(7/19) 羽黒山 有難や雪をかをらす南谷  ありがたや ゆきをかおらす みなみだに 風薫る(夏)
37 6/8(7/24) 月山 涼しさやほの三日月の羽黒山  すずしさや ほのみかづきの はぐろやま 涼しさ(夏)
雲の峰幾つ崩て月の山  くものみね いくつくずれて つきのやま 雲の峰(夏)
語られぬ湯殿にぬらす袂かな  かたられぬ ゆどのにぬらす たもとかな 湯殿詣で(夏)
湯殿山銭ふむ道の涙かな  ゆどのやま ぜにふむみちの なみだかな 湯殿詣で(夏) 曾良の句
38 6/10(7/26) 鶴が岡 ◆「全国に残る芭蕉の句碑」
39 6/13(7/29) 酒田 あつみ山や吹浦かけて夕涼み  あつみやまや ふきうらかけて ゆうすずみ 夕涼み(夏)
暑き日を海に入れたり最上川  あつきひを うみにいれたり もがみがわ 暑き日(夏)
40 6/16(8/1) 象潟 象潟や雨に西施がねぶの花  きさかたや あめにせいしが ねぶのはな 合歓の花(夏)
汐越や鶴はぎぬれて海涼し  しおごしや つるはぎぬれて うみすずし 涼し(夏)
象潟や料理何くふ神祭  きさかたや りょうりなにくう かみまつり 神祭(夏) 曾良の句
蜑の家や戸板を敷きて夕涼み  あまのやや といたをしきて ゆうすずみ 夕涼み(夏) 低耳の句
波こえぬ契りありてやみさごの巣  なみこえぬ ちぎりありてや みさごのす みさごの巣(夏) 曾良の句
41 鼠の関 ◆「芭蕉の名句、ベスト10」
42 6/25(8/10) 出雲崎 文月や六日も常の夜には似ず  ふみづきや むいかもつねの よにはにず 文月(秋)
荒海や佐渡によこたふ天河  あらうみや さどによこたう あまのがわ 天河(秋)
43 7/12(8/26) 市振 一家に遊女もねたり萩と月  ひとつやに ゆうじょもねたり はぎとつき 萩(秋)
44 7/14(8/28) 那古の浦 わせの香や分け入る右は有磯海  わせのかや わけいるみぎは ありそうみ 早稲(秋)
45 7/15(8/29) 金沢 塚も動けわが泣く声は秋の風  つかもうごけ わがなくこえは あきのかぜ 秋の風(秋)
秋涼し手毎にむけや瓜茄子  あきすずし てごとにむけや うりなすび 秋涼し(秋)
あかあかと日は難面も秋の風  あかあかと ひはつれなくも あきのかぜ 秋の風(秋)
46 7/25(9/8) 小松 しをらしき名や小松吹く萩すゝき  しおらしき なやこまつふく はぎすすき 萩すすき(秋)
むざんやな甲の下のきりぎりす  むざんやな かぶとのしたの きりぎりす きりぎりす(秋)
47 8/5(9/18) 那谷寺 石山の石より白し秋の風  いしやまの いしよりしろし あきのかぜ 秋の風(秋)
48 7/27(9/10) 山中温泉 山中や菊はたをらぬ湯の匂  やまなかや きくはたおらぬ ゆのにおい 菊(秋)
行き行きてたふれ伏すとも萩の原  ゆきゆきて たおれふすとも はぎのはら 萩(秋) 曾良の句
今日よりや書付消さん笠の露  きょうよりや かきつけけさん はぎのはら 露(秋)
49 8/8(9/21) 全昌寺 夜宵 秋風聞くやうらの山  よもすがら あきかぜきくや うらのやま 秋風(秋)
庭掃いて出でばや寺に散る柳  にわはいて いでばやてらに ちるやなぎ 柳散る(秋)
50 8/11頃(9/24) 汐越の松
51 8/11頃(9/24) 松岡 物書いて扇引きさく余波哉  ものかいて おうびひきさく なごりかな 扇引く(秋)
52 8/11(9/24) 福井
53 8/14(9/27) 湯尾峠 ◆「新・おくのほそ道」花の旅
54 8/14(9/27) 敦賀 月清し遊行のもてる砂の上  つききよし ゆぎょうのもてる すなのうえ 月(秋)
名月や北国日和さだめなき  めいげつや ほくこくびより さだめなき 名月(秋)
55 8/16(9/29) 種の浜 寂しさや須磨にかちたる浜の秋  すずしさや すまにかちたる はまのあき 秋(秋)
浪の間や小貝にまじる萩の塵  なみのまや こがいにまじる はぎのちり 萩(秋)
56 8/21(10/4) 大垣 蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ  はまぐりの ふたみにわかれ ゆきあきぞ 行秋(秋)

おくのほそ道 連句会 日本の詩の歴史 「さみだれを」歌仙 すごろく/連句会 ワークシート