登 米
陰暦  5月11日
(6月27日)
 「芭蕉の旅エピソード」

 <エピソード①馬に乗るのが苦手。>
ふるさとの上野に帰る途中に落馬して、まごから「困った乗り手」としかられた芭蕉は、馬に乗るのが苦手でした。「おくのほそ道」の旅でも、自分から馬に乗ったのは4回だけです。

 <エピソード②持病に苦しむ。>
疝気(せんき)という下腹部の痛みと痔(じ)に、旅先で何度か苦しみました。疝気(せんき)とは、今でいう胃けいれんのようなものです。胃腸の弱かった芭蕉は、蒟蒻(こんにゃく)を好んで食べました。旅先では、暑い時期だったので麺類(めんるい)を多く食べたようです。

 <エピソード③入浴は3回だけ。>
温泉以外で、芭蕉が入浴できたのは、塩釜・平泉・尾花沢の3回だけです。江戸時代は、風呂を立てて入るのがぜいたくな時代で、自宅に風呂があったのは一部の武士だけでした。庶民は行水(ぎょうずい)か銭湯(せんとう)を利用していました。


<エピソード④峠越えはこわい。>
人がめったに通らないさびしい峠も越えなければなりません。関所の番人にあやしまれたり、長雨とむし暑さにも苦しみました。山刀伐峠(なたぎりとうげ)では、山賊(さんぞく)が出るという坂道を、道案内の若者に助けられてやっとのことで越しました。

山賊が出たという山刀伐(なたぎり)峠
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