大石田
陰暦  5月28日
(7月14日)
 最上川のらんと、大石田といふ所に日和を待つ。ここに古き俳諧の種こぼれて、忘れぬ花のむかしをしたひ、芦角一声の心をやはらげ、この道にさぐり足して、新古ふた道にふみまよふといへども、みちしるべする人しなければと、わりなき一巻残しぬ。このたびの風流ここに至れり。
 最上川は、みちのくより出でて、山形を水上とす。ごてん・はやぶさなどいふおそろしき難所あり。板敷山の北を流れて、果ては酒田の海に入る。左右山覆ひ、茂みの中に船を下す。これに稲つみたるをや、いな船といふならし。白糸の滝は青葉の隙々に落ちて、仙人堂岸に臨みて立つ。水みなぎつて舟あやうし。
      五月雨をあつめて早し最上川
 朗 読


止
五月雨を あつめて早し 最上川
さみだれを あつめてはやし もがみがわ
 最上川を船に乗って下ろうと考えて、大石田という場所で天気の回復を待つ。この土地に古い俳諧のスタイルが広まって、忘れられない華やかだった昔を懐かしみ、芦笛の一声を楽しむようなことしか知らない田舎の人の心を、俳諧が和らげてはいるが、この俳諧の道をどうすればよいのか手探り足探りの状態で、新しい蕉風と、古い貞門と談林という二つの道のどちらを選択すればよいのか、踏み迷っているとはいえど、適切な指導をしてくれる人がないので困っておりますということなので、やむをえず、連句一巻を残したのだった。今度の旅の風流は、このように蕉風を広めることになってしまった。
最上川はみちのくから流れ出て、山形あたりを水の上流としている。ごてん・はやぶさなどという恐ろしい難所がある。板敷山の北側を流れて、最後は酒田の海に流れ入る。左右を山が覆い被さるようで、また木が生い茂った中で船を下ろすのである。この船に稲を積んだのを、いな船というのであるらしい。白糸の滝は青葉の隙間隙間にちらりちらりと見えて、流れ落ちていて、仙人堂は岸に面して立っている。川の水はあふれんばかりで船は今にも沈みそうで危険である。
      五月雨を集めて早し最上川
   
<降り続いた五月雨を全部集めてすごい流れだ、最上川は。>


 
 ※ 現代語訳 土屋博映中継出版「『奥の細道が面白いほどわかる本 」中経出版の超訳より
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