陰暦 6月13日
(7月29日) |
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羽黒を立ちて、鶴が岡の城下、長山氏重行といふもののふの家にむかへられて、俳諧一巻あり。左吉も共に送りぬ。川舟に乗りて、酒田の湊に下る。淵庵不玉と云医師のもとを宿とす。
あつみ山や吹浦かけて夕すずみ
暑き日を海にいれたり最上川 |
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あつみやまや ふきうらかけて ゆうすずみ
あつきひを うみにいれたり もがみがわ |
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羽黒山を出発して鶴が岡の城下町にやってきて、長山重行という武士の家に迎えられて、俳諧の連句一巻を作った。図司左吉も一緒にここまで送ってきてくれた。そこから川舟に乗って、酒田の港まで下った。酒田では、淵庵不玉という医者の家を宿とした。
あつみ山や吹浦かけて夕すずみ
<はるか見渡すと、あつみ山から吹浦までが一望のもとに広がり、ゆったりと夕涼みができることだ。>
暑き日を海にいれたり最上川
<今日一日の暑さを全部海に流し込んでくれている、最上川であることよ。>
※ 現代語訳 土屋博映中継出版「『奥の細道が面白いほどわかる本 」中経出版の超訳より |
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