黒 羽
陰暦  4月 3日
(5月21日)
 黒羽の館代浄坊寺何がしの方に音信る。思ひがけぬあるじの悦び、日夜語つづけて、その弟桃翠などいふが、朝夕勤とぶらひ、自らの家にも伴なひて、親属の方にも招かれ、日をふるままに、一日郊外に逍遙して犬追物の跡を一見し、那須の篠原をわけて、玉藻の前の古墳をとふ。それより八幡宮に詣づ。与市扇の的を射し時、「別しては我国氏神正八幡*」とちかひしも、この神社にて侍ると聞けば、感応殊しきりに覚えらる。暮るれば桃翠宅に帰る。
修験光明寺といふ有。そこにまねかれて、行者堂を拝す。
  夏山に足駄を拝む首途かな
 朗 読


止
夏山に 足駄を拝む 首途かな
なつやまに あしだをおがむ かどでかな
 黒羽の領主の代理である、浄法寺誰それの家を訪れる。私たちの訪問を、思いもよらないほど主人は喜んで、昼も夜も夢中で話し続けて、その主人の弟の桃翠などという人が、毎朝毎晩熱心に訪ねてきて、自分の家にも連れていき、親類の人にも招かれ、何日か経つうちに、ある日郊外に散歩して、昔、犬追物が行なわれた場所を見物にいき、歌枕として有名な那須の篠原を踏み分けて、玉藻の前の古い塚を訪れた。そこから那須神社にお参りする。那須の与一が扇の的を射貫いたとき、「特にわが国の氏神の正八幡よ」と誓ったのも、この神社でございますと聞くので、神のお力が、格別でこのうえなく身にしみじみと感動が湧き上がる。日が暮れたので、桃翠宅に帰る。
 修験道の寺の光明寺というお寺がある。そこに招待されて行者堂を拝観する。そのときに次のような句を詠んだ。
      夏山に足駄を拝む首途かな
   
<夏山を見ながらこれからの長旅を思い、再出発にあたり役の行者の足駄を祈り、無事を願う。そんな旅立ちであるよ。>
    
※ 現代語訳 土屋博映「『奥の細道が面白いほどわかる本 」中経出版の超訳より
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