太田明さんは、織田正吉さんの「絢爛たる暗号」を元に百人一首の100首を10×10の魔方陣に組み込んでいます。魔方陣とは、縦横同じマス目(n×n)に、1~(nの2乗)までの整数を当てはめて、縦、横、斜めのいずれの合計数も等しくなるように配置したものです。100個の数字の場合は、縦10列、横10列、斜め(右上角~左下角、左上角~右下角)2列の合計がすべて505となります。 これをつくるために、太田さんが数字を組み込んだ根拠とその過程の一部を取り上げました。 |
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1 それは古今伝授から始まる。まずは三木(さんぼく)から。 なぜ、魔方陣なのか。古今伝授のページで「三木・三鳥が鍵である」と推測しました。 「三木は三鳥より重し」という言い伝えから、「三木」の意味を考えてみましょう。 「めどに削り花」の暗示は「魔方陣に秘密を隠した」ということです。 そして「河菜草」、「御賀玉木」の意味するところは、「おだまき」のように繰り返して作れということです。 魔方陣の由来は吉凶の占いに用いられていた「九星」の図でこれが魔方陣となっています。 |
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2 次に三鳥(さんちょう)の意味から得た結論を確認する。 1~18、83~100までを除いた64首呼子鳥(よぶこどり)を内側の8×8の魔方陣に組み、 そこに百千鳥(ももちどり)に寄って組まれた外側の対(1と100、2と99等)を 稲負鳥(いなおおせどり)によってくっつけます。 これを具現化してみましょう。まず、内側の19番から82番までを並べます。 |
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3 以下、次の手順で8×8の魔方陣を完成させる。 (縦、横、斜めの数の和が404となる。) ①左上マスから19を先頭に82まで順番に数字を並べます。全体を四分割しましょう。 ②4つの4×4枠対角線上の数を動かしません。 ③8×8外枠の中心軸で、対象位置にある数を色分けします。 ④対象位置にある数を上下、左右入れ替えます。 ⑤6×6内枠の中心軸線で、対象位置にある数を色分けします。 ⑥対象位置にある数を上下、左右入れ替えて8×8魔方陣が完成します |
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4 外側に残りの36首を意味を考えて配置していく。 ・基本としては、対称位置に和が101となる数字を組み込みます。(1と100、2と99 等) ・8番喜撰法師の歌「都のたつみ」)は巽の方角(南東)(左上)に据えます。 ・意味を考慮しながら9番小町は右上とすれば、92番讃岐は左下、93番実朝は右下となります。 ・以下、意味を考慮しながら魔方陣を完成させます。 |