百人一首の中には、同じ句が同じ位置で使われている和歌が17組、さらに、一字だけ異なる和歌3組を含めると20組も二首一対が見つかります。 下の一覧表をご覧ください。中には、一対にするために出典の和歌にあることばを改変した和歌もあります。この秘密も魔方陣の組み方に絡んでいるようです。 これが百人一首かるたとりのゲーム性を高める要因になっています。 |
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句 | 番号 | 和歌 | しかけ |
白妙の | 2 | 春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山 | |
4 | 田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ | 万葉集では「真白にぞ」←「白妙の」 「降りける」←「降りつつ」 |
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ひとりかも寝む | 3 | あしひきの山どりの尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む | |
91 | きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む | ||
雪はふりつつ | 4 | 田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ | 万葉集では「真白にぞ」←「白妙の」 「降りける」←「降りつつ」 |
15 | 君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ | ||
わたの原 | 11 | わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよあまのつり舟 | |
76 | わたの原漕ぎ出でて見れば久かたの 雲ゐにまがふ沖つ白波 | ||
君がため | 15 | 君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ | |
50 | 君がため惜しからざりし命さへ ながくもがなと思ひけるかな | ||
逢わむとぞ思ふ | 20 | わびぬれば今はた同じ難波なる 身をつくしても逢はむとぞ思ふ | |
77 | 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ | ||
今ひとたびの | 26 | 小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ | |
56 | あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな | ||
朝ぼらけ | 31 | 朝ぼらけ有明の月と見るまでに 吉野の里にふれる白雪 | 二四代集では、「ふれる白雪」←「雪はふりつつ」 |
64 | 朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木 | ||
心も知らず | 35 | 人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞむかしの香ににほひける | |
80 | ながからむ心も知らず黒髪の 乱れて今朝はものをこそ思へ | ||
ものをこそ思へ | 49 | 御垣守衛士のたく火の夜はもえ 昼は消えつつものをこそ思へ | |
80 | ながからむ心も知らず黒髪の 乱れて今朝はものをこそ思へ | ||
夜半の月かな | 57 | 巡りあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月かな | 新古今集の原歌は「月かげ」←「月かな」 |
68 | 心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな | ||
さ夜ふけて | 59 | やすらはで寝なましものをさ夜更けて 傾くまでの月を見しかな | |
94 | みよし野の山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり | ||
名こそ惜しけれ | 65 | 恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ | |
67 | 春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ | ||
あるものを | 65 | 恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ | |
82 | 思ひわびさても命はあるものを 憂きに堪へぬは涙なりけり | ||
ながらえば | 68 | 心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな | |
89 | 玉の緒よ絶なば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする | ||
ながむれば | 70 | 寂しさに宿を立ち出でてながむれば いづこもおなじ秋の夕暮 | |
81 | ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞのこれる | ||
秋の夕暮 | 70 | 寂しさに宿を立ち出でてながむれば いづこもおなじ秋の夕暮 | |
87 | むらさめの露もまだひぬまきの葉に 霧立のぼる秋の夕暮 | ||
わが衣手○ | 1 | 秋の田のかりほの庵のとまをあらみ 我が衣手は露にぬれつつ | |
15 | 君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ | ||
みをつくして○ | 20 | わびぬれば今はた同じ難波なる 身をつくしても逢はむとぞ思ふ | |
88 | 難波江の芦のかりねの一夜ゆゑ 身をつくしてや恋ひわたるべき | ||
世の中○ | 83 | 世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる | |
93 | 世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも |