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花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世(みよ)にふる ながめせし間に |
小野小町(おののこまち)
生没年未詳、820年~870年頃 |
「古今集」春・113 |
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君がため 春の野にいでて 若菜つむ わが衣手(ころもで)に雪は降りつつ |
光孝天皇(こうこうてんのう)
830年~887年 |
「古今集」春・21 |
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久かたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ |
紀友則(きのとものり)
845年?~905年頃 |
「古今集」春下・84 |
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人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける |
紀貫之(きのつらゆき)
872年頃~945年 |
「古今集」春・42 |
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いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな |
伊勢大輔(いせのたいふ)
990年~1070年頃 |
「詞花集」春・29 |
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高砂の 尾のへの桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ |
権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)
1041年~1111年 |
「後拾遺集」春・120 |
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春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ |
周防内侍(すおうのないし)
1040年頃~1100年頃 |
「千載集」雑・961 |