離別の和歌  
   百人一首の中で、「離別」の和歌は1首だけです。出典は古今集で、在原行平の和歌です。

立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる  まつとしきかば 今かへり来む 在原行平(ありわらのゆきひら)
818年~893年 中納言行平
「古今集」離別・365


羈旅の和歌  
   百人一首の中で、「羈旅」の和歌は4首あります。出典は古今集から3首、新勅撰集から1首です。


天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも 安倍仲麿(あべのなかまろ)
698年~770年
「古今集」羇旅・406
わたの原 八十島かけて 漕ぎいでぬと 人には告げよ あまのつり舟 参議篁(さんぎたかむら)
802年~852年
「古今集」羈旅・407
このたびは 幣も取りあへず 手向山  紅葉のにしき 神のまにまに 菅 家(かんけ)
845年~903年
「古今集」羈旅・420
世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも 鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)
1192年~1219年
「新勅撰集」羈旅・525